着ると自然と緩やかなドレープが現れるボディ。
そして、空気が入ったかのようにふんわりと膨らんだ袖はまるでホオズキを思わせる。 幼い頃に遊んだ折り紙を思い出して、布で遊んでいるかのような、立体的なフォルムに「ほわぁぁぁ」と訳の分からない吐息かため息なのか、そんな声を出さずにはいられない。 そう、まるでアート作品ようなのだ。
しかも、この独特のシルエットとパターンメイキングながらも、動きにくい、着心地になんか違和感がある、なんてことは皆無。 ふんわり、そう、ふんわりとリラクシーな着心地で布が体を優しく包んでくれる。

ご夫婦が二人三脚で作り上げたブランド、nunuforme(ヌヌフォルム)はまだ4年目のブランドながら、完成度が非常に高い。
初めて出逢った時、お洋服の繊細かつ大胆なデザインと同じくらい衝撃的だったのが、

「縫谷」さん

というご夫婦の名字。
お名前と仕事がこんなにもリンクしている人はなかなかいないのではないだろうか。 もうお洋服を縫うという運命の元、生まれてきたといっても過言ではないはず。

旦那様は元レディースブランドのパタンナー。 お洋服の作り方は、こんなの作れたら楽しいね、面白くない？と2人のそんな会話の中から、デザイン画を起こすのではなく、とりあえず作ってみるらしい。 お洋服を作ることを仕事としながらも、楽しみ遊びながら、お洋服を生み出しているのだ。

デザインする人がこんなにも楽しそうなんだもの、そりゃぁお洋服1つ１つが楽しそうだわ。そりゃそうだ、なんて納得しちゃったり。
笑顔は伝染する。だからきっとヌヌフォルムのお洋服を着ると、なんか楽しい気持ちになる。
そんなパワーがこのお洋服にもきっといっぱい詰まっているはず。